宜と不宜
宜(ぎ)は宜(よろ)しいで、不宜は宜(よろ)しくないということです。
宜と不宜を分けて考えると、宜は考えることや思うことの中身が、前向きで希望に
あふれていることで、不宜は後ろ向きのことです。時代は前者を良しとし、後者を
良くないとしていますが、考えてほしいのは、夢と希望にあふれている内容は、
小学校で書いた立派な作文レベルのものかもしれません。明日に向けて考えた通りになる
予定調和を求めて前向きでポジティブな人は、思い通りにならないと不平不満を言うことが
ありますし、時代により世間から見たら「宜しい」内容も変わってくるものですから、ずっと
時代に合わせるのは難しいものです。反対に後ろ向きは良くないと思いすぎてることです。
優勝しなくても落ち込まないのは、練習すれば必ず優勝するとは考えていないからです。
努力したら報われるのは優勝の1人で、残りの99人は失敗者なのです。良い意味での
中途半端をみることです。大した才能もないから努力するのです。努力しても勝てないから
稽古を続けるのです。努力すれば必ず勝てる完ぺきなな才能をもって、産まれてきた人は
いません。上手くいかないとき、真面目で立派な人が苦しんでいることは多いのです。
知識や技術や体力はある程度必要ですが、一番大事なのは交際力です。ほかの人と交わる力を
つけるコツは、何処にいても誰といても暗くならないことです。ヤル気がなくてもあるように見せる、
反省してなくても「すいません」と言えるようになれば大丈夫です。