お知らせ

2022.6.2

父母の言葉

卒寮して

うちの子が不登校になったきっかけは、学校の先生の一言でした。教員も人間です。

 うちの子がきっとその先生にいやな態度をとっていたのでしょう。こだわりが強く、

 周囲の言う事に耳を傾けず、常に自己中心的に動く子でした。彼が不登校になり沢山の

 人が手を差し伸べてくれました。地元の学校の先生方、部活の友達、クラスの友達、

 医療の先生、児童相談所の方、ssw,sc,中には警察の人も、でも、本人はどんどん深みに

 はまっていきました。家族も翻弄され、家の壁に穴が開いて、喧嘩の大声が日常茶飯事で、

 家族皆で狂っていました。そんな時、藁をもつかむ思いで「玄海」に本人をお願いする

 ことに決めました。最初はプードルのトムを抱いて寝ていたと聞いています。ゲームの使い過ぎで

 先生に反抗的な態度をとって叱られていました。1か月に1回の「家庭の日」は、毎回「帰りたくない」

 とだだをこねました。でも、本人の変化は顕著になっていきました。玄海の仲間のお世話をするように

 なっていたり、水泳、空手、マラソン、劇、プロレス、サーフィン、ダンス、音楽、英会話、徳育等すっかり

 玄海の一員として凛々しい顔になっていました。笑顔も増え、最終月は、息子から「今月はイベントが多くて

 帰らない!」と言われ、驚いたものです。毎日、我が家の犬と夜、散歩しながら「今、本人は何をしているのかな?」

 と星空を見上げて、思いにふけっていたものです。今振り返るとあの混乱の時期からちょうど一年。激動の時期から

 回復の時期を過ごして、何時か笑って話せる時が来ると信じています。今回の出来事は、夫婦の足りない部分をこの子

 が教えてくれていると先生が教えてくださいました。卒寮してすべてがうまくいっているとは言いませんが、確実に

 良くなっています。我が家の誰にとっても濃厚でかけがえのない時間でした。玄海の先生方、あの時期を救って下さり

 ありがとうございました。そしてお世話になりました。


 うちの子がそちらを巣立って2か月が経とうとしています。今、本人は1日のみ欠席しましたが、元気でやっています。

 先生方が「3か月たって、上手くいっていたら大丈夫でしょう」とおっしゃっていました。来月で3か月です。

 実は我が家にとっても、中学1年生の11月から不登校になり、2年生から復帰をしましたが、6月になって休みが

 だんだん増えていきましたので、これからの蒸し暑い日が続く6月が踏ん張りどころと思っています。卒寮をして

 即上手くいけるものと、つい親は期待してしまうものですね。でも、卒寮して3か月くらいが家族との折り合いを

 つけて行く時期なので、回復期という気持ちで過ごしていかないといけないんですよね。我が家には、本人の他に

 2人の子供がおり、玄海に入ってからはもちろん、その子供達も不安定になりました。そして、帰ってきてから何故か

 本人が元気になっていくと「自分を見て」と言わんばかりに親を困らせることをしてくれます。そして、家族で

 なれ合いが始まり、お互いののしりあい、トラブルになっていく場面があります。そんなとき、玄海の血が流れている

 息子が「まあまあ」と仲裁してくれたりします。また、運動や手伝い、勉強をしない2人を叱っていると、黙って

 マラソンに出かけたり、リビングで勉強を始めたり、夕食をつくり始めたり、犬の散歩に出かけてくれたりします。

 不思議なものですね。先生から頂いたキーホールダ、玄海のボールペン、オレンジの空手帯、プロレスのマスク、サーフィン

 スーツ、ボランティアさんに頂いたシャツ、習い事に拍車がかかってボロボロになっていくスティック、ダンス発表会で着た衣装

 どれをとっても本人にとってかけがえのない宝物です。部活のランニングで、今は下級生をお世話しているようです。このような

 本人に変えて下さった玄海の先生や仲間に感謝しかありません。これからもっと玄海での出来事が、本人の血となり肉となって

 染み渡り、成長していくものと確信しています。様々な経験をありがとうございました。そして大変お世話になりました。

 

























つけて行く

 



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