宜しく
指揮者の小澤征爾氏が、高校の吹奏楽の練習に参加したとき、「態度が良くない」と言ったそうです。
態度の態は上が能(実行出来るか)と下の心(何を考えているか)に分かれます。能と心が離れて
いればいるほど態度が悪いことになります。例えば、家に帰ったら勉強しようと思っていて、
部屋に入ると音楽を聴いてしまったり、100メートル20秒で走る人がいきなり100mを
10秒目指してしまうことなどです。もちろん100mを15秒で走れる人が20秒で
走るのも同じように態度が良くないのです。わざとゆっくり走る人は悪態をついていると言えます。
能力を延ばす時には 耐えられない程の辛さではなく、頑張れない程の苦しさではないレベルを
考えてやってみることです。すこし大きくなるには、何度も何度も考えて調整して「宜しく」やる
ことです。頑張りどころや踏ん張りどころでは「宜しい態度」で挑戦してほしいのです、夜はよく
眠れて、ご飯が美味しく食べられる状態で、ちょっと辛いくらいを楽しめるようになれたらいいですね。
全員が同じレベルの同じ目標を目指すわけではありません。それぞれが自分の能力に応じて少し伸びよう
とすれば、落ちこぼれは出ないのでしょう。ちょっと辛いのが楽しくなるのは、親孝行や人のために何か
するときの気持ちに少し似ているのかもしれません。